子育て

上の子可愛い症候群って悪いこと?|心理学と実体験から学ぶ愛情バランスの整え方

はじめに:上の子ばかり可愛い…これって普通?

「気づいたら、上の子ばかり可愛いと思ってしまう」

「下の子は大事だけど、なんだか“可愛い”より“手がかかる”が先に立つ」

二人育児をしていると、こう感じてしまう親御さんは少なくありません。

筆者自身もまさにその一人。

1歳10ヶ月の長女は会話が少しずつ成立し始め、可愛さが爆発中。

一方、生後数ヶ月の次女は泣き声に追われ、

愛おしいより「大変」が先に出てしまうことも…。

「これって下の子に冷たい親になってしまうんじゃ?」

「兄妹の仲に影響する?」

そんな不安を抱える方のために、この記事では

  • 上の子可愛い症候群の心理背景

  • 専門家の見解や研究データ

  • 親ができる具体的な工夫

をわかりやすく紹介します。

「上の子可愛い症候群」とは?

「上の子可愛くない症候群」との違い

よく聞く「上の子可愛くない症候群」は、

下の子に愛情が集中するあまり上の子を邪魔に感じる現象。

一方「上の子可愛い症候群」はその逆で、

上の子への愛情が強く、下の子に可愛さを感じにくい状態です。

なぜ上の子ばかり可愛く思えてしまうのか?

心理学的に見ると、いくつかの要因があります。

  • 愛着形成の積み重ね

    上の子とは過ごした時間が長く、愛着が深まりやすい。

  • 反応の多さ

    コミュニケーションが成立すると「愛されている」と実感しやすい。

  • 下の子の育児負担

    授乳・夜泣き・抱っこで「可愛い」より「疲れる」が前面に出やすい。

実際に、日本発達心理学会の研究(2020年)でも「親の愛情は平等ではなく、発達段階や接触頻度によって強弱が変化する」ことが示されています。

親が抱える葛藤と不安

「下の子に冷たい親になってしまうのでは?」

多くの親が感じるのは罪悪感。

「上の子ばかり気にかけて、下の子に雑になっていないか」

と不安になります。

「兄弟関係に悪影響が出るのでは?」

「親の気持ちの差が兄妹の仲に響くのでは?」

と心配する声もあります。

しかし専門家によると、

親が意識している時点で十分バランスが取れているとされています

実際には珍しくない感情

SNSや育児掲示板でも「上の子ばかり可愛い」と吐露する声は多く見られます。

決してあなた一人の悩みではありません。

上の子・下の子への関わり方を見直そう

ここで、上の子と下の子、それぞれにどう関わると良いのかを整理してみます。

子ども

親がしがちな対応

改善のヒント

上の子

「お姉ちゃんでしょ!」と責任を背負わせる

一人の子どもとして甘えさせる

下の子

「泣いてばかりで可愛くない」と感じる

小さな成長を見つけて褒める

両方

比較してしまう

「昨日よりできたね」と本人比で評価

下の子との愛着を深める工夫

上の子と同じことを下の子にも

  • 写真や動画を記録する

  • アルバムや日記を作る

「上の子のときはやったのに下の子は…」となりがちですが、

意識的に同じことをしてあげると愛着が深まります。

短い時間でも「下の子だけの特別タイム」を

数分でも抱っこしてじっくり見つめるだけで違います。

“特別感”を親自身が持つことで、

可愛さに気づきやすくなります。

上の子を通して下の子を愛する

長女が次女におもちゃを持ってきてくれる姿を見て

「次女がいてくれてよかった」と思えたことがあります。

兄妹の関わりを通して、自然と下の子への感情も育ちます。

愛情は平等じゃなくていい

「平等」より「必要な形」

心理学者ドナルド・ウィニコットも「母親の愛情は完全でなくていい。

不完全さを自覚することが子の成長につながる」と述べています。

愛情は“平等に分ける”ものではなく、

その子にとって必要な形で注げば十分。

無理に同じにしなくていい

「同じように接しなきゃ」と焦る必要はありません。

自然体の親の姿こそが、子どもの安心感につながります。

親が意識していること自体が愛情

「上の子ばかり可愛いかも…」と気づいている時点で、

もうバランスを考えている証拠。

その意識が子どもに伝わるので安心してください。

FAQ:よくある疑問に答えます

Q1:上の子ばかり可愛いと、下の子の自己肯定感は下がりますか?

→ 親が「下の子にも愛情を注ごう」と意識している限り大丈夫。大事なのは“比べない声かけ”。

Q2:下の子を可愛いと思えないのは異常?

→ 異常ではありません。心理学的にも自然な現象。焦らず関係を築けば愛情は育ちます。

Q3:兄弟仲が悪くならないか心配です

→ 親が一人ひとりを大事に扱う姿を見せることで、むしろ兄弟関係は安定しやすいです。

子どもへの声かけ|OKワードとNGワードの違い

上の子と下の子、それぞれにかける言葉を少し意識するだけで、

自己肯定感の差を減らすことができます。

ここでは「つい言ってしまいがちな言葉」と「代わりにかけたい言葉」を表にまとめました。

シーン

NGワード(避けたい声かけ)

OKワード(効果的な声かけ)

上の子に対して

「お姉ちゃんでしょ!」「我慢しなさい」

「手伝ってくれてありがとう」「あなたのおかげで助かったよ」

下の子に対して

「また泣いてるの?」「大変だなあ」

「いっぱい泣いて教えてくれてありがとう」「元気に教えてくれるね」

比較してしまいそうなとき

「お兄ちゃんはできるのに」

「昨日よりできたね!」「○○ちゃんのペースでいいよ」

甘やかしすぎたか不安なとき

「わがまま言わないの」

「気持ちを言ってくれてありがとう」「教えてくれてうれしいよ」

 

どうして言葉が大事なのか?

心理学では「ラベリング理論」と呼ばれ、

言葉で繰り返し伝えられたイメージは自己概念に影響するとされています。

例えば「お姉ちゃんだから」と言われ続けた子は「我慢するのが当たり前」と思い込みがちです。

逆に「ありがとう」「助かったよ」と伝えられた子は「自分には価値がある」と感じられるようになります。

まとめ:声かけの意識が“愛情バランス”を整える

「上の子ばかり可愛い」と感じるのは自然なこと。

大切なのは、その気持ちを否定せず、日常の言葉かけをちょっと変える工夫です。

  • 上の子には「役割」ではなく「存在」を認める声かけを

  • 下の子には「大変」ではなく「成長を喜ぶ」言葉を

  • 比較はせず「本人比」で褒める

この3つを意識するだけで、愛情バランスは自然に整っていきます。

合わせて読みたい